晴雨兼用のパンツをコンセプトに打ち出す、ミレーのティフォンシリーズのパンツ。レインパンツなのに晴れている時も履き続けられるという、従来の考えを覆すパンツを発売しています。
「DRYEDGE TYPHON 50000」は7ミクロンの極薄メンブレンをサンドした防水透湿性の素材。その極薄メンブレンを使用したティフォンシリーズは、透湿性の高さと極薄メンブレンがもたらす生地のしなやかさが人気のシリーズです。
そのティフォンシリーズの中で、春や秋の寒さが残るシーズンに対応したパンツがミレーのティフォン ウォームストレッチトレックパンツ。
ティフォン ウォームストレッチトレックパンツは裏地を起毛処理し、保温性を高めたモデル。もともと、薄いメンブレンが内蔵された生地なので、通常パンツよりも風を通しにくいので保温性の向上も期待できます。
また、作りとしては普通のトレッキングパンツそのものなので、履いていると防水透湿性能のあるパンツであることを忘れてしまいます。
このパンツ一本で晴れ小雨も防ぎ、さらに多少の防風性も期待できるので、寒い季節にはとても使い勝手がいいパンツです。
本記事ではティフォン ウォームストレッチトレックパンツをブログレビューします。
⬇レインパンツのおすすめについてもっと知りたい方は下記の記事が参考になります。
ミレー ティフォン50000 ウォームストレッチ トレックパンツのスペック
素材 | DRYEDGE™ TYPHON 50000 BRUSHED BACK ナイロン100% |
重量 | 320g |
価格 | 20,900円(税込) |
サイズ | S,M,L,XL(EUROサイズ) |
一言でまとめると、
【晴れでも小雨でも対応する、ほぼ全天候型トレッキングパンツ】
なのがティフォン ウォーム ストレッチトレックパンツです。
「小雨・弱防水」という表現をしましたが、細部の処理を見てみると「大雨」にはちょっと厳しいかなという印象です。たとえば、屋久島のトレッキングで使えるかといえば、個人的にはこの他にしっかりと防水のオーバーパンツを持っていきます。
それでも、少しの雨や短時間の雨なら、レインウェアを着込まなくてもいいというのはかなりのメリット。
トレッキングパンツとして使えるのは、ミレー独自の素材「ティフォン50000」の7ミクロンの極薄メンブレンのしなやかさと透湿性のおかげです。
ちなみに、本記事でご紹介するのは秋春など寒さの残る季節に適したウォームタイプですが、ティフォンのトレックパンツは通常タイプもあります。
ミレー独自素材ティフォン50000とは
ミレー独自の素材「ティフォン50000(正式名称:DRYEDGE™ TYPHON 50000)」についてどういう素材なのかをご紹介します。
ミレーオリジナルの防水透湿性素材で、7ミクロンの極薄メンブレンを表生地と裏生地の間に挟み込んだもの。特徴は高い透湿性で、24時間あたり50000g/㎡という高スペック。値を公表していないものの、ゴアテックスのC-Knitが25,000g/㎡という話もあるので、やはり高い値であると言えるでしょう。
また、耐水圧は20000mmです。ブリジストンの公式ページから拝借すると「耐水圧20000mm嵐に耐えられる。濡れた場所へ膝まずいている時の圧力、約11,000mm。」とのこと。
トレッキングやキャンプで使うには十分な耐水圧があるといえるでしょう。
ミレー ティフォン50000 ウォームストレッチ トレックパンツの詳細ブログレビュー
シルエットはきれいなテーパード
身長180,体重71kgの筆者が「サイズM」を着用しています。
ティフォン ウォームストレッチトレックパンツのシルエットはきれいなテーパードになっています。
裾に行くほど細身になっているので、登山靴をはいて歩いても足さばきがよく、引っかづらくなっています。
ティフォンの生地自体にストレッチ性があるので、大きく足を広げても突っ張り感が少なくストレスがありません。
それに対して、腰回りは余裕があり、誰にでも合う形になっています。
パンツの裾を絞るようなドローコードはありません。もし、裾が長いようでしたら、裾上げして自分のサイズに調整することも簡単です。
普通のレインパンツだと、裾にはドローコードが付いていたりして、簡単には裾上げが出来ないので、それに比べると嬉しい作りになっています。
膝周りは立体裁断であるきやすい
膝の部分は曲げやすいように立体裁断でフィット感よく仕上がっています。生地自体にストレッチ性もあるのですが、曲げ伸ばしする膝部分を丁寧に立体処理されているので、さらに動きやすくなっています。
そのおかげで、大きく足を上げても裾がめくれ上がることが有りません。
トレッキングでは高い段差を登る際に、裾がめくれ上がるとそこから雨水が伝って靴内部に侵入してきます。スパッツなどをすればそんな心配も無いですが、ココはチェックポイントですね。
ウェスト部分
ティフォン ウォームストレッチトレックパンツの腰回りは完全にトレッキングパンツのそれと一緒です。
ウェストベルトはワンタッチで着脱出来るタイプで、ベルト調整も片手でできます。
また、付属のベルトは取り外すことができるので、別のものに変更できます。左利きの人は左右の向きを変更することもできます。
フロントはファスナー式とボタンで止めます。
ファスナーは止水ジッパーではありませんので、雨の時大丈夫かと思ったのですが、よくよく見るとちゃんと雨の侵入を防ぐフラップ仕様になっています。
生地の縫い目も一部はシームテープ処理されていて防水性を高めています。ただ⬆の写真でタグが付いている部分の縫い目はシーム処理されていません。このあたりが大雨の時は水の侵入を許す場所になります。
ですが、仕様としては完全にトレッキングパンツです。準レインウェアなトレッキングパンツと考えるといいのでは無いでしょうか?
裏地は保温性のある起毛トリコット素材です。滑りもよく、伸縮性もあり、肌触りもいいです。
前後にポケットがしっかりあって便利
前側の左右にポケットが一つずつ。後ろ右サイドにポケットがひとつ。
いずれも、物がこぼれ落ちないようにファスナー付きです。
普通はレインパンツにポケットが付いていないものですが、ティフォン ウォームストレッチトレックパンツは晴雨兼用のトレッキングパンツなので、ポケットがついています。
雨の時に水が侵入しないか心配ですが、ポケット入り口は雨の侵入を防ぐフラップ仕様。後ろのポケットは止水ジッパーになっています。
ミレー ティフォン50000 ウォームストレッチ トレックパンツのQ&A
- 履き心地はどう?
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普通のトレッキングパンツに比べれば、多少の硬さはあります。また、動きと共にカサカサという音もします。ただ、ゴアテックスのパンツに比べれば、断然、生地が柔らかく音も静かです。しばらく履いているとすぐに慣れてしまいます。
- 保温性は高いの?
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生地自体はそれほど厚くなく、中厚手のトレッキングパンツくらい。ですが、防水透湿メンブレンが生地に挟んでいるためか防風性があり、思ったよりは暖かかったです。個人的には春秋の低山トレッキング向きかなと。冬季は厳しいと思います。
- 防水性は高いの?
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個人的には準レインパンツといったほうがいいです。小雨や短時間の雨ならこのティフォン ウォームストレッチトレックパンツで対応可能です。ただ、本気の雨になると細部から(特にポケット部分から)浸水しそうなので、オーバーパンツがあるといいでしょう。ただ、多少の雨の中ならレインウェアを着なくても大丈夫なはず。軽量なレインパンツと組み合わせると最強のトレッキングパンツになりそうです。
まとめ:ミレー ティフォン50000 ウォームストレッチ トレックパンツはほぼ全天候型パンツ
ティフォン ウォームストレッチトレックパンツをまとめると「ほぼ全天候型トレッキングパンツである」ということができそうす。
その理由としては、ティフォン50000による防水透湿性なのにしなやかで履きやすいという特徴は、様々な天候に対応できるポテンシャルがあります。
なので、トレッキングパンツなのにほとんど防水という偉業が達成できるわけです。
ただその反面、ポケット部分などに若干浸水の可能性があり、絶対に体を濡らしたくないという状況や大雨の中では、やはり従来のオーバーパンツがあったほうが安心だと感じました。
軽量なオーバーパンツと組み合わせれば、最強な雨対応パンツになりそうな予感がします。
ということで、本記事はティフォン ウォームストレッチトレックパンツのブログレビューでした。
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