登山向けのヘッドライトといえば、ペツルやマイルストーンなど人気メーカーもありますが、「ブラックダイヤモンド」もその代表メーカーの一つ。
軽量でコンパクト、高品質なヘッドライトは登山、キャンプ、ハイキング、トレイルランニングなど様々なアクティビティで使用されています。
2022年にはアルカリ乾電池と専用充電池が使えるハイブリッドタイプと、充電専用タイプの2シリーズが発売されました。
ブラックダイヤモンドのヘッドライトは光の見やすさ、耐水性の高さや防塵性能の高さが魅力!
本記事ではブラックダイヤモンドのヘッドライトをピックアップし解説しています。
⬇登山用ヘッドライトをもっと詳しく知りたい方は下記の記事が参考になります。
ブラックダイヤモンドのタイプ別おすすめヘッドライト
総合的におすすめのヘッドライト:『ストーム450』
- ハイブリッドモデルで一番タフなのが欲しい
- 明るいのがほしい
- 防水性能が高いのが欲しい
ハイブリッドシリーズでは一番タフなモデルです。IP67は1mの水中に30分も耐えられるほど。電池交換式でここまで耐水性のが高いモデルはなかなかありません。
性能の高さでおすすめのヘッドライト:『ストーム500−R』
- シリーズ最強のタフなヘッドライトが欲しい人
- 雨の中でガンガンヘッドライトを使う人
- 長時間の電池寿命が欲しい人
シリーズ最強のヘッドライト。500ルーメンという十分過ぎる明るさを持ち、7時間の電池の持ちは安心の一言。シリーズでは唯一2400mAhの大容量電池を使っています。その分、重量は増えバランスも前方に偏りますが、この大パワーを考えれば文句はありません。同シリーズで最強のヘッドライトと言ってもいいでしょう。
コスパでおすすめのヘッドライト:『アストロ 300』
- 赤色灯は要らない
- コスパのいいヘッドライトが欲しい
- 必要最小限の機能があれば良し
シリーズの中では最安のモデル。防水性能もやや低めですが、それで他社と同等かそれ以上。とにかく、安いのが欲しい、必要最小限の機能があればいいという方におすすめです。
その他のブラックダイヤモンドのおすすめヘッドライト
オンサイト375
- クライミングをする人
- 前後に重量バランスがいいモデル
- ワイドとスポットを素早く切り替えたい
クライマーに特化したヘッドライトながら、登山やキャンプでも使用できるスペックです。ムラの少ない光で見やすい設計。近くを見るクライミングモードと遠くを見るスポットモードは、側面をタッチすれば素早く切り替えられます。375ルーメンの明るさで遠くを照らすので視認性も抜群です。防水等級はIP67で雨に強いヘッドライトです。バッテリーパックが後頭部に分かれているので、額のライト部分が薄くコンパクトな作りです。
スポット400
最大照度400ルーメンという明るさながら、5000円を切るコストパフォーマンスの高いモデル。初めてのヘッドライトとしてもおすすめです。
コズモ350
- 光は強くなくてもいい
- 夜の活動に便利な赤色灯が必要
- コスパのいいヘッドライトがほしい
それほど強い光は要らなくても、機能はしっかりとして欲しい方におすすめです。夜間に便利な赤色灯もあるので、キャンプ等にもぴったり。お値段も4,000円を切るので手に入れやすいです。
スポット400ーR
- シリーズ最軽量(68)のモデルが欲しい
- 機能は我慢したくない
- 短時間でも強い光が必要
本体重量68gとシリーズ最軽量の軽さ。長時間は持たないものの、400ルーメンの強い明るさを持ち、瞬間的に強い光が必要な方にはピッタリ。
コズモ350−R
- 性能と価格のバランス重視
- キャンプや小屋泊にも使いたい
赤色灯はしっかりと欲しい、でもハイパワーは要らないという方におすすめのモデル。上位モデルと同様に赤色灯があるので、夜のアクティビティが多い人にもおすすめです。機能は充実していながらも、価格は抑えめなので、家族でいくつか揃えたいという方にもおすすめです。
アストロ300−R
- 高機能は要らないけどコスパのいいモデルが欲しい
- 予備用として使いたい
機能は抑えめで、価格を重視したモデル。それでも300ルーメンの光で6時間の電池寿命なので、なかなかのハイパワーぶりです。メインとしてではなく、予備ヘッドライトとして使いたいという方にもおすすめ。
ブラックダイヤモンドのヘッドライト比較表
ヘッドランプ | 定価(税込) | 重量(g) | 最大 ルーメン | 最長 照射(m) | バッテリー | 駆動時間(h) | IP性能 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アストロ300 | ¥2,420 | 83 | 300 | 52 | 単4アルカリ電池×3本/リチウムイオン充電池(1500mAh) | 4~28 | IPX4 |
ストーム500−R | ¥8,470 | 101 | 500 | 100 | リチウムイオン充電池(2400mAh) | 7〜150 | IP67 |
オンサイト375 | ¥7,260 | 135 | 375 | 88 | 単4アルカリ×3本(付属)/BD1800充電池 | 4.5~72 | IP67 |
ストーム450 | ¥6,050 | 89 | 450 | 100 | 単4アルカリ電池×3本/リチウムイオン充電池(1500mAh) | 2~150 | IP67 |
スポット400 | ¥4,840 | 78 | 400 | 86 | 単4アルカリ電池×3本/リチウムイオン充電池(1500mAh) | 2.5~200 | IPX8 |
コズモ350 | ¥3,630 | 81 | 350 | 75 | 単4アルカリ電池×3本/リチウムイオン充電池(1500mAh) | 3~200 | IPX8 |
スポット400−R | ¥7,260 | 68 | 400 | 86 | リチウムイオン充電池(1500mAh) | 4~200 | IP67 |
コズモ350ーR | ¥6,050 | 75 | 350 | 75 | リチウムイオン充電池(1500mAh) | 5~200 | IP67 |
アストロ300−R | ¥4,840 | 74 | 300 | 85 | リチウムイオン充電池(1500mAh) | 6~100 | IPX4 |
ブラックダイヤモンドのヘッドライトがおすすめの理由とは
従来は乾電池などを利用したヘッドライトが主流でしたが、最近では専用リチウム電池を使った充電タイプのヘッドライトが増えてきています。
ブラックダイヤモンドの場合、充電池が内蔵された充電専用タイプ(取り外し不可)と、取り外し可能な充電池と乾電池も使えるハイブリッドタイプの2つがあります。
モデル名に「R」が付いているのが充電専用タイプ。
「R」の文字が付いていないのが、ハイブリッドタイプです。
ハイブリッドタイプは使い勝手の良さが魅力
もともと、他社のモデルよりも防水性能が高いものが多い印象がブラックダイヤモンドです。
たとえば最上位機種の「ストーム450」はIP67の防塵防水性能。
他社のヘッドライトと比較すると、ペツルの人気モデルアクティックコアはもっと低いIPX4。これは水の飛沫までならOKというレベル。
防水や防塵性能が強いヘッドライトならブラックダイヤモンドがおすすめです。
モデル名 | 防塵防水性能 |
ストーム450 | IP67 |
スポット400 | IPX8 |
コズモ350 | IPX8 |
アストロ300 | IPX4 |
- IP67/粉塵が中に入らない/深さ1mの真水に30分没しても影響を受けない
- IPX8/水深1.1mの真水に30分耐えうる防水性。バッテリーケース内部に浸水しても動作
- IPX4/いかなる方向からの真水の飛沫にも影響を受けない
交換可能な充電電池とアルカリ乾電池の併用が使いやすい
ハイブリッドタイプは、市販されているアルカリ乾電池が利用できるとともに、専用の交換式の充電池を利用することができます。
いざ、アウトドアで使おうと思ったときに「充電し忘れていた!」なんて言うときにも、乾電池があれば問題なし。
また、長期野外アクティビティなら、電池を取り替えれば一つのヘッドライトを使い続けられるのも魅力です。
リチウムイオン電池使用で低温下でもパワーが低下しにくい
専用のリチウムイオン電池(1800mAh)の特性として低温下でもパワーが低下しにくいことが挙げられます。
使われている電解液が、アルカリ電池に比べて低温化でも不活性しにくいのがその秘密。
夜の長い冬のアウトドア環境でも、リチウムイオン電池のヘッドライトなら長く光り続けてくれるというわけです。
ハイブリッドタイプのメリット・デメリット
充電電池を交換できて、アルカリ電池も使えるのがハイブリッドタイプの特徴。
そのメリット・デメリットをまとめると以下の通り。
- 電池の交換が可能なので、長期のアクティビティに使える
- 使用中も予備電池を充電できる
- 充電池があればあるほど使い続けられる
- 充電池が付属していない
- 充電するための器具が必要
充電池と充電するための充電器具が別途必要になります。
これが無いと充電できないので、心配なら充電池一体型のRシリーズがおすすめです。
Rシリーズは高い防塵防水性能で、雨の中でもガンガン使える
もともと、他社のモデルよりも防水性能が高いものが多い印象がブラックダイヤモンドです。
2022年に発売された「R」が付く新シリーズは電池の入れ替え機能をなくすことで、隙間が減り、防塵機能・防水機能が高まりました。
たとえば最上位機種の「ストーム500-R」はIP67の防塵防水性能。
他社のヘッドライトと比較すると、ペツルの人気モデルアクティックコアはIPX4。これは水の飛沫までならOKというレベル。
防水や防塵性能が強いヘッドライトならブラックダイヤモンドがおすすめです。
モデル名 | 防塵防水性能 |
ストーム500-R | IP67 |
スポット400-R | IP67 |
コズモ350-R | IP67 |
アストロ300-R | IPX4 |
- IP67/粉塵が中に入らない/深さ1mの真水に30分没しても影響を受けない
- IPX4/いかなる方向からの真水の飛沫にも影響を受けない
リチウムイオン電池使用で低温下でもパワーが低下しにくい
リチウムイオン電池の特性として低温下でもパワーが低下しにくいというのがあります。
使われている電解液がアルカリ電池に比べて低温化でも不活性しにくいのがその秘密。
夜の長い冬のアウトドア環境でも、リチウムイオン電池のヘッドライトなら長く光り続けてくれるというわけです。
充電専用タイプのメリット・デメリット
ヘッドライトに充電池が内蔵されています。そして、電池の交換が不可なのが特徴。
充電するときは、ヘッドライトに直接ケーブルを差し込みます。いち位置電池を取り出す手間がないので、取り扱いが簡単です。
- 直接ケーブルを差し込むと充電できるので簡単
- 防水性能が高い
- 別途充電器を用意する必要がない
- 充電しているときは使用できない
- 電池が無くなれば、再充電しない限り使えない
どちらかといえば、電池交換の必要がない日帰りのアクティビティで使うのが妥当。それでも、モバイルバッテリを携行するなどする必要はありそうです。
ブラックダイヤモンドのヘッドライトの選び方
いくつかのモデルがありますが、見るべきチェックポイントは以下の通り。
明りの強さと使用時間をチェック
明るさと、使用可能時間は基本的に相反関係にあります。
明るいほどよく見えますが、電池の消耗が激しくなります。
モデル名 | 全光束 | 電池寿命 |
ストーム450 | 450ルーメン | 高照度2時間/低照度150時間/リザーブ20時間 |
スポット400 | 400ルーメン | 高照度2.5時間/低照度200時間/リザーブ32時間 |
コズモ350 | 350ルーメン | 高照度3時間/低照度200時間/リザーブ30時間 |
アストロ300 | IPX4 | 高照度4時間/低照度28時間/リザーブ16時間 |
モデル名 | 全光束 | 電池寿命 |
ストーム500-R | 500lm | 高照度7時間/低照度150時間/リザーブ20時間 |
スポット400-R | 400lm | 高照度4時間/低照度200時間/リザーブ1時間 |
コズモ350-R | 350lm | 高照度5時間/低照度200時間/リザーブ1時間 |
アストロ300-R | 300lm | 高照度6時間/低照度100時間/リザーブ1.5時間 |
搭載しているモードで選ぶ
ただ、光るだけではなく以下のような「明かりの種類と機能」があります。
代表的なのは以下の通り。
- 近接・遠距離モード→光の届く距離を変える
- ディミング(増/減光)→光の強さを変える
- ストロボ
- ロックモード
- 赤/緑/青色LED
アウトドア用ヘッドライトにブラックダイヤモンドがおすすめ
いかがでしたか?
当記事ではブラックダイヤモンドのヘッドライトについて書きました。
従来どおりアルカリ乾電池も使えるうえ、パワーのあるリチウムイオン電池も使えるブラックダイヤモンドの『ハイブリッドシリーズ』。
充電専用に特化することで、高い防水防塵機能を手に入れた『Rシリーズ』。
他のメーカーよりも防水性のが高いので、壊れにくく、とりあえず、ちゃんとしたヘッドライトがほしいという方におすすめです。
⬇登山用ヘッドライトをもっと詳しく知りたい方は下記の記事が参考になります。