軽量な登山用マットの選び方とおすすめ|サーマレスト・ニーモ

登山用のスリーピングマットを選ぼうと思っても、種類や価格がいろいろあって迷ってしまいますよね。

そんな、登山用スリーピングマット選びも基本の選び方を押さえれば、迷わずに自分の最適なアイテムを見つけることができます。

この記事では、登山用スリーピングマットで人気のサーマレストやシートゥサミットなどを中心に、エアマットやインフレータブルマット、クローズドセルマットなどをご紹介します。

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目次

登山用スリーピングマットにこだわりたい理由

シュラフと同じく山での睡眠を左右する重要なアイテムが「スリーピングマット」。

アウトドアで「眠るためのアイテム」としては寝袋ばかりが注目されがちですが、実はスリーピングマットのクォリティを上げると、快眠に繋がり疲労回復のレベルが一気に上がります。

超一流のダウンシュラフと銀マットの組み合わせならば、そこそこのシュラフとスリーピングマットの方が、トータルとしての寝心地は上です。

筆者は仕事柄、山でテント泊をすることが多く、スリーピングマットをいろいろと試してきました。

はじめは、シュラフのダウンクォリティとダウン量ばかりを気にしていましたが、保温力のあるスリーピングマットを使うことで、シュラフのダウン量を1つ下げても大丈夫ということに気づきました。

シュラフとマットの両方のトータルバランスで、寝心地を追求する方が、結果的に良い睡眠と重量の軽減に繋がります。

登山におすすめのスリーピングマットは3タイプ

スリーピングマットの種類には、大きく3つのタイプがあります。

  • エアーマット
    • 空気で膨らませるマット
  • インフレータブルマット
    • フォーム内蔵タイプの半自動膨張のエアマット
  • クローズドセルマット
    • ポリエチレン製のフォーム材でできたマット

それぞれのタイプにメリットデメリットがあり好みや、どの機能を優先するかによって使い分けます。

タイプ○メリット△デメリット
エアマット
コンパクト
地面の凹凸を感じづらい
パンクのリスクあり
セッティングが手間
インフレータブルマット
コンパクト
快適性が高い
パンクのリスクあり
重量が重い
クローズドセルマット
軽量
破損しづらい
かさばる
地面の凹凸を感じやすい

ざっくりと分けてみると、軽さや地面の凹凸を和らげてくれるのが「エアマット」タイプ。一方、コンパクトにはならないものの、穴が開く心配のない「クローズドセル」タイプ。両者のいいとこ取りな「インフレータブル」タイプ、ということができます。

ポイント
  • エアーマットタイプ→コンパクトで軽量
  • インフレータブルタイプ→寝心地重視
  • クローズドセルタイプ→破損する心配が少なく手軽

登山におすすめのスリーピングマット【エアマットタイプ】

ここからは【エアマットタイプ】のスリーピングマットのおすすめについてご紹介します。

エアマットタイプは軽く・コンパクト・断熱性が高いのが何よりものメリットです。メリット面が多くとてもおすすめなのですが、パンクリスクと寝心地にクセがあるというデメリット面もあります。

個人的にはエアマットで200泊以上してるのですが、一度もパンクさせた事はありません。それほど頻繁にパンクするものでもないと思っています。

ただ、マットを敷く前の床面に尖ったものがないかは必ず確認したり、直接地面に置かないようにシートを挟んだりと気を使うのは確かです。後述のクローズドセルに「比べれば」神経質にならざるを得ないでしょう。

もし、エアマットがパンクして、代わりのものが無く、命の危険に繋がるような状況になるなら、使うべきではありません。

寝心地に関しては、人によってエアマットの好き嫌いは別れます。個人的にはエアマットのほうが熟睡できるのですが、初めて使った時は確かに不思議な感じでした。慣れの部分も大きいかもしれません。

スクロールできます
商品名マットタイプR値/厚さサイズ/重量
サーマレスト
ネオエアー
Xサーモ
エアマットR値:6.9
厚さ:6.4cm
レギュラー:51☓183cm/430g
ラージ:63×196cm/570g

サーマレスト
ネオエアー
Xライト
エアマットR値:4.2
厚さ:6.4cm
スモール:51×119cm/230g
レギュラー:51×183cm/350g
レギュラーワイド:64×183cm/430g
ラージ:64×196cm/460g
サーマレスト
ネオエアー
Xライト女性用
エアマットR値:5.4
厚さ:6.4cm
レギュラー:51×168cm/340g

サーマレスト
ネオエアー
ウーバーライト
エアマットR値:2.3
厚さ:6.4cm
スモール:51×119cm/170g
レギュラー:51×183cm/250g
レギュラーワイド:64×183cm/310g
ラージ:64×196cm/340g
シートゥサミット
イーサライトXT

エアマットR値:1.2
厚さ:10cm
スモール:55×168cm/370g
レギュラー:55×183cm/390g
シートゥサミット
イーサライトXT
インサレーティッド
エアマットR値:3.2
厚さ:10cm
スモール:55×168cm/470g
レギュラー:55×183cm/490g
レギュラーワイド:64×183cm/630g
シートゥサミット
イーサライトXT
インサレーティッド
女性用
エアマットR値:3.5
厚さ:10cm
レギュラー:55×168cm/495g

サーマレストのおすすめエアマット

サーマレスト社はスリーピングマットの分野ではほぼ一強と言ってもいいくらいの存在。サーマレスト社の登山に適した軽量なエアマットが「ネオエアーシリーズ」です。R値2.3〜6.9(!)までのモデルがあり、選択肢の幅はとても広いです。エアマットで迷ったらネオエアーシリーズから選ぶといいでしょう。

ネオエアーのここがポイント
  • 重量に比べて、R値が高く、総じて性能がいい
  • 新開発バルブにより、マットへの空気の出し入れが簡単に

ネオエアーXライトNXT:スリーシーズン対応

商品名ネオエアーXライトNXT
価格¥37,400 – ¥44,000 (税込)
サイズ51×183cm
収納サイズ23×10cm
総重量354g
付属品ポンプサック、スタッフサック、リペアキット
生産国USA
厚さ7.6cm
R値4.5

ネオエアーXライトNXTは、軽量性と保温性を兼ね揃えた3シーズン対応のスリーピングマット。重さはわずか354gと非常に軽いため、長距離のハイキングでも負担になりにくいです。またR値が4.5と重量に対して高く、軽量性のために暖かさを諦めていたハイカーにもおすすめです。マットレスの暑さは7.6cmと非常に熱く快適な睡眠を得られます。

ネオエアーXサーモ NXT:寒冷仕様

商品名ネオエアーXサーモ NXT
価格¥44,000 – ¥48,000 (税込)
サイズ51×183cm
収納サイズ23×11cm
総重量439g
付属品ポンプサック、スタッフサック、リペアキット
生産国USA
厚さ7.6cm
R値7.3

ネオエアーXサーモ NXTは、同社のスリーピングマットの中でも最高の保温力対重量比を誇るアイテムです。重量はわずか439gなのに、極寒の環境でも暖かさをキープ。R値7は7.3と驚異的な数字です。7.6cmもの厚さがあるので、快適に寝られ疲労を取る効果も期待できます。寒冷地での使用かつ軽量化を考えたいハイカーにこれ以上のおすすめはありません!!

ネオエアー ウーバーライト:ウルトラライト

ネオエアーウーバーライト
価格¥38,500 – ¥48,400
R値2.3
サイズ51×183cm
収納サイズ15×9cm
総重量250g
付属品スタッフサック、ポンプサック、リペアキット
素材15Dナイロン/15Dナイロン
生産国USA
厚さ6.4 cm

ネオエアーウーバーライトは、同社では最軽量クラスのエアーマットです。例えばラージサイズなら340g、レギュラーサイズなら250g、スモールサイズならなんと170g!という軽さ。収納サイズもコンパクトなので、ウルトラライトハイカーにぴったりなアイテムです。

シートゥサミットのおすすめエアマット

シートゥサミット社のイーサーライトシリーズの特徴は「厚さ10cm」という極厚仕様。そのおかげで、肘をついて寝ても底づきすることがありません。なので、凹凸の激しい場所でも、いつも平坦で横になることができます。まるでスプリングコイルのベッド・マットのように、体を点で支える仕組みがあるので、エアマット特有の不安定さが少なく、とても快適な寝心地です。
イーサライトXTのここがポイント
  • スプリングコイルのベッドマットのように点で支えるので寝心地が良い
  • 厚み10cmで底づきしない

イーサーライトXT:ウルトラライト

以下が要求された商品のスペック表です。

商品名サイズ価格(税込)重量外寸収納サイズ厚さR値
イーサーライトXTマットレギュラー24,860円390g183×55cm径9×19cm10cm1.2
イーサーライトXTマットラージ27,390円500g198×64cm径9×22cm10cm1.2

「イーサーライトXTマット」は、同シリーズの中でも最も軽量なモデル。軽量ながらも10cmの厚さがあり、横向きに寝る方でも底付きすることがありません。また、特徴的な「エアスプラングセル」気室構造は、従来よりも少ない生地量でより大きな気室を生み出すことが可能です。これにより、快適な睡眠をサポート。R値が1.2と暖かさは高くありませんが、軽さを重視したい方におすすめです。

イーサライトXTインサレーティッド:スリーシーズン向け

サイズ・種類が豊富に選べる。

商品名サイズ価格R値
イーサーライトXT インサレーティッドマットスモール¥26,7303.2
イーサーライトXT インサレーティッドマットレギュラー¥27,3903.2
イーサーライトXT インサレーティッドマットラージ¥29,9203.2
イーサーライトXT インサレーティッドマットレクタンギュラーラージ¥33,6603.2
イーサーライトXT インサレーティッドマットレクタンギュラーレギュラーワイド¥29,9203.2

イーサーライトXT インサレーティッドマットは、シートゥサミットで最軽量、最厚、最も静かなフルサイズのエアマット。保温力を高めるインサレーション内蔵でオールシーズンに対応し、軽さ、快適さ、暖かさを高次元でバランスしています。特に寒冷時での仕様におすすめ。また、軽量でありながら10cmもの厚さがあるので、横向きに寝るタイプの方でも底付きすることがないのがポイント。アウトドアでの快眠に一役買ってくれます。

イーサーライトXTエクストリームマット:寒冷地向け

商品名価格R値重量外寸収納サイズ
イーサーライトXTエクストリームマット レギュラーおすすめ¥33,6606.2720g55×183cm17.5×24cm
イーサーライトXTエクストリームマット ラージ¥37,4006.2950g64×198cm18.5×28cm
イーサーライトXTエクストリームマット レクタンギュラーレギュラーワイド¥37,4006.2950g64×183cm18.5×28cm
イーサーライトXTエクストリームマット レクタンギュラーラージ¥41,1406.21,050g64×201cm18.5×28cm

イーサーライトXTエクストリームマットは、厚さが10cmもあり快適な寝心地と同時に、R値6.2という高い保温性を兼ね備えています。内部に内蔵された2層のサーモライト中綿が熱の対流を防いで、寒冷な環境でも体温を保つことが可能。また、軽量でコンパクトに収納可能なため、登山やキャンプなどのアウトドア活動に最適です。サイズはレギュラーとラージ、レディースモデルも用意されています。

登山におすすめのスリーピングマット【インフレータブルタイプ】

空気を入れてふくらませるエアマットでありながら、フォーム内蔵で自力で膨張もする「インフレータブルマット」。

エアマットほどふわふわせず、クローズドセルほど硬くなく、といった両者の中間的な寝心地です。適度な硬さと柔らかさがあり、家で寝ているに一番近いのがインフレータブルマットです。

収納時はコンパクトになるので、テント泊登山などでもリュックにしまい込めて安心して歩くことができます。

また、使用前にバルブを開けておけば、内部のフォームが勝手に復元し、自動で8割ほどの空気が入ってしまいます。セッティングの大変さが少ないのも特徴です。

一方で、エア封入式マットの宿命で、パンクリスクがあり、扱いは慎重にならざるを得ません。ただ、パンクをしたとしても、内蔵のフォームのおかげで、最低限のクッション性は確保できます。また、構造的に軽くはできないので、ある程度の重さはあります。

しかし、先程も書いたとおり、寝心地の良さは硬すぎず柔らかすぎず、一番バランスが取れているのも事実。エアマットだとふわふわして苦手、クローズドセルだと硬すぎるという方にはおすすめです。

スクロールできます
商品名マットタイプR値/厚さサイズ/重量
サーマレスト
プロライトエイペックス
インフレータブルR値:3.8
厚さ:5cm
レギュラー:51☓183cm/630g
ラージ:63×196cm/850g
サーマレスト
プロライトプラス
インフレータブルR値:3.2
厚さ:3.8cm
スモール:51☓183cm/450g
レギュラー:51☓183cm/650g
ラージ:63×196cm/880g
サーマレスト
プロライトプラス
インフレータブルR値:3.9
厚さ:3.8cm
レギュラー:51☓168cm/640g
シートゥサミット
コンフォートライトS.I.
インフレータブルR値:3.1
厚さ:5cm
スモール:51☓170cm/560g
レギュラー:51☓183cm/600g
シートゥサミット
コンフォートライトS.I.
インフレータブルR値:2.6
厚さ:2.5cm
XS:51☓125cm/385g
スモール:51☓170cm/520g
レギュラー:63×183cm/550g

サーマレストのおすすめインフレータブルマット

スクロールできます
商品名R値/厚さサイズ/重量
プロライトエイペックスR値:3.8
厚さ:5cm
レギュラー:51☓183cm/630g
ラージ:63×196cm/850g
プロライトプラスR値:3.2
厚さ:3.8cm
スモール:51☓183cm/450g
レギュラー:51☓183cm/650g
ラージ:63×196cm/880g
プロライトプラス
女性用
R値:3.9
厚さ:3.8cm
レギュラー:51☓168cm/640g

シートゥサミット社のおすすめインフレータブルマット

スクロールできます
商品名R値/厚さサイズ/重量
コンフォートライトS.I.R値:3.1
厚さ:5cm
スモール:51☓170cm/560g
レギュラー:51☓183cm/600g
コンフォートライトS.I.R値:2.6
厚さ:2.5cm
XS:51☓125cm/385g
スモール:51☓170cm/520g
レギュラー:63×183cm/550g
シートゥサミット(SEA TO SUMMIT)
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登山におすすめのスリーピングマット【クローズドセルタイプ】

クローズドセルタイプ】のマットの特徴は、エアマットのようなパンクリスクが無いという大きなメリットがあります。長期間にわたりアウトドア環境に身を置くときなどに有効です。

さらに空気でふくらませる必要もないので、休憩時にさっと取り出して座布団にしたりすることも可能。頑丈ゆえに手軽に扱えて、アイデア次第で活躍する場面が多いです。

寝心地はエアマットのように浮遊感を感じないので、クローズドセルタイプではないと上手く眠れないという人もいるほど。硬めの寝心地が好きな人に向いています。

その反面、コンパクトにならずにかさばるのが難点。リュックに外付けすると歩行の妨げになるので、滑落の危険性があるようなルートでは仕様を控えるか、リュック内部に仕舞うように工夫する必要があります。

断熱性に関しては、エアマットの冬モデルほど高くはありません。寒い環境では単体で使わずに、他のものと組み合わせる工夫をする必要があります。

しかしながら、「壊れにくさ」と「価格の安さ」がクローズドセルタイプの最大の魅力。安心して使えるので初心者の方が、夏のキャンプをする時などに非常におすすめです。

スクロールできます
商品名マットタイプR値/厚さサイズ/重量
サーマレスト
Zライト ソル
クローズドセルR値:2.0
厚さ:2.0cm
スモール:51☓130cm/290g
レギュラー:51☓183cm/410g
ニーモ
スイッチバック
クローズドセルR値:2.0
厚さ:2.3cm
レギュラー:51☓183cm/415g

Zライトソル

サーマレスト社の大定番アイテムである「Zライト」。「Zライト」はジャバラ式に収納でき、表面の凹凸の点が体を支え、空気を閉じ込めて保温します。個人的には寝心地の良さはZライト、耐久性の高さはリッジレストといった感じです。リッジレストを下にとZライトを上にして寝るとかなり極上の寝心地です。ものすごく嵩張りますが・・・。

リッジレスト・Zライトのここがポイント
  • リッジレストは耐久性が高く長く使える
  • Zライトは点で体を支えるので寝心地が良い

項目内容
商品名Zライトソル
価格¥7,920 – ¥9,900 (税込)
サイズ51×183cm
収納サイズ51×13×14cm
総重量410g
生産国KOREA
厚さ2.0cm
R値2

スイッチバック

蛇腹式のマットはサーマレストのZライトが代表的ですが、アメリカのアウトドアメーカ「ニーモ」のスイッチバックも同様のマットが発売されています。スペック・機能・価格等はZライトとほぼ同等です。キャンプ地に行くと、Zライトばかりで他の人とは差を付けたい方はニーモのスイッチバックを選択するのもありです。

スイッチバックのここがポイント
  • 点で支えるので寝心地がいい
  • Zライトと被らない!

スイッチバック

サーマレスト社のZライトの対抗馬

スクロールできます
商品名R値/厚さサイズ/重量
スイッチバックR値:2.0
厚さ:2.3cm
レギュラー:51☓183cm/415g

登山におすすめなスリーピングマットの選び方

スリーピングマットはしっかりと眠り、体力の回復を促すためにつかうもの

快適な睡眠のために、スリーピングマットはかなり重要。そして高品質なものは、たしかに睡眠の質も変わります。

実際、筆者もスリーピングマットを安価なものから、暖かくクッション性の高い高品質なものに変更した時に、睡眠クォリティが飛躍的に向上した時は衝撃を受けました。

スリーピングマットひとつで、翌日の体調と体力の回復度が全然違っていたのです。

軽量化のために、薄いマットを使い、ただ眠れればいいという考え方もあるでしょう。ただ、スリーピングマットの進化も著しく、軽量で暖かく寝心地を追求したアイテムも開発されています。

よりより睡眠はアウトドアでは体力の回復、さらにはコンディションの維持のためにもっと重要視するべきことです。

そのためには「良質なスリーピングマットを使う」ことをおすすめします。

基本の選び方

スリーピングマットを選ぶときは以下の3つのポイントが重要になります。

  • 断熱性は十分か?
  • クッション性は必要か?
  • コンパクトになるか?

断熱性は十分か?R値を指標として選ぶ。

眠る場所の気温を想定して、十分な断熱性のあるスリーピングマットが必要です。

地面は無限に体温を奪っていくもの。寒い季節や場所ならさらに体温は奪われます。その地面に体温を奪われないようにするために、しっかりと断熱できるスリーピングマットを選びましょう。

では十分な断熱性のあるスリーピングマットを選ぶにはどうすればいいか?

海外メーカーの多くでは、スリーピングマットの断熱性を表す指標としては「R値」を提示しています。

出典:株式会社モチヅキ

使用環境を想定して、R値を基準にすれば、スリーピングマットを選ぶ時に役立ちます。

ただ、難しいのは就寝時の寒さへの感じ方は人それぞれです。寒がりな人は思い切ってR値の高い暖かさ重視のモデルを選ぶといいでしょう。

スリーピングマットは暖かくなるほど、重たくなりますが、それが100g程度以内の差ならば、より温かいものを使ったほうが幸せです。

また、スリーピングマットの場合、冬期向けモデルだからといって、夏の暑い時にまったく使えないかというとそうでもありません。なので、重量差がそれほどでなければ、応用範囲の効く温かさ重視の冬季モデルがおすすめです。

より温かいのは女性向けモデル

また、より温かい女性向けモデルを用意している場合もあります。女性向けモデルなので、サイズがやや小さくなるものの、暖かさがアップグレードされています。「もう少し暖かいマットが欲しい」ときは、男性でも女性モデルを検討するといですよ。

実際、筆者も以前は女性モデルを使っていました。身長が180cmあるので、全身を覆うには長さは足りません。しかし、リュックを枕にし、肩から足先までがマットに乗っていれば良かったので、女性用のほうがピッタリでした。

ポイント

マットに記載されている「R値」を参考に。悩んだら、ちょっと重たくても、十分に温かいものをチョイスするのがおすすめ

クッション性

眠る場所が必ずしも平坦とは限りません。小石がゴロゴロしていたり、根っこが飛び出ていたりと、地面に凹凸がある可能性もあります。

そういった地面の凹凸を和らげるには、マットの厚みが大きいほうが有利です。そして、マットの厚さを重視するなら、空気を入れてふくらませる「エアーマットタイプ」がいいでしょう。

石がゴロゴロしているようなテント場や、河原のキャンプなら「エアマットタイプ」がおすすめ。反対に整地された場所で使うなら、「クローズドセルタイプ」や「インフレータブルタイプ」がおすすめです。

ポイント

地面の凹凸が気になる場所では「エアマットタイプ」が有利。

携行性(コンパクト)

テント泊登山で使うなら、マットの携行性も大切なポイント。

エアマット」と「インフレータブルマット」はコンパクトになり、リュックの中に収めることができます。

クローズドセルタイプ」のマットは非常にかさばります。リュック内に丸めたロールマットを入れるテクニックはありますが、それよりもリュックに外付けするほうが一般的です。

ただ、かさばるクローズドセルマットをリュックに外付けすると、木や岩にに引っ掛けたりと歩行の妨げになります。また、危険箇所を通過する時は外付けマットがリスク要因にもなってしまいます。

歩行の安全性を優先するなら、コンパクトになってリュックに仕舞える「エアマット」、「インフレータブルマット」がおすすめです。

ポイント

歩行時の安全性を重視するなら、コンパクトになる「エアマット」、「インフレータブルマット」がおすすめ。

安全な登山は睡眠から!高品質なスリーピングマットを選ぼう!

本記事ではスリーピングマットのおすすめと選び方について解説しました。

テント泊縦走などで必須のスリーピングマット。睡眠時の寝心地を左右し、翌日の体調に大きく影響する隠れた重要アイテムです。

エアマット・インフレータブルマット・クローズドセルマットの3つのタイプのマットがあり、それぞれに特徴もいろいろ。

軽量性・パンクリスク・コンパクト製・断熱性・などなど、選ぶポイントも多く迷ってしまいますが、ぜひ最適なスリーピングマットを見つけてください。

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