「登山に興味があって、始めてみたいけど、何から準備すればいいのか分からない……」「 登山用の装備って、何を揃えればいいの? 登山って、お金かかるんじゃないの?」
こんな悩みを抱えている登山初心者の方も多いのではないでしょうか。
そこで、今回は、登山デビュー前に知っておきたい登山の装備と持ち物リストをご紹介します。
登山の装備は、登山の目的や難易度によっても変わってきますが、基本的な装備を揃えれば、初心者でも安心して登山を楽しむことができます。
また、装備の価格は、安いものから高いものまでさまざまです。予算に合わせて、自分に合った装備を選ぶことも大切です。
このブログでは、登山の装備の種類や選び方、注意点などを分かりやすく解説します。
登山デビューを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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登山の持ち物の選ぶときに考慮したい3つのポイント
登山の持ち物の選ぶときには下記の3つを考慮すると、より快適で安全な登山に繋がります。
- 登山に持っていくものと、持っていかないもののバランスを考える
- 快適で安全な登山のために軽量性にこだわる
- 道具の耐久性と使いやすさもしっかりチェックする
いかに詳しく見ていきます。
登山に「必ず必要なもの」と「必ずしも必要でないもの」のバランスを考える
登山における持ち物の選定は、安全と快適性のバランスを取る重要な要素です。
必要な装備を欠かすと怪我や体調不良のリスクが高まりますが、不要なものを持ち過ぎると重量が増え、体への負担が大きくなります。
具体的には、以下のようなバランスが求められます。
登山に必ず持っていくべきものの例:
必ず必要になる持ち物として外すことができないものです。
登山に必ずしも必要でないものの例:
体力に余裕があったり、特別な目的がある場合以外は考慮すべき部分です。
- 余分な衣類
- 重いカメラ機材
- 大量の食料
登山中の事故や怪我の理由に装備の過不足に起因する場合があります。軽量化のし過ぎで装備が足りていないというのは避けたいところ。
季節、ルートの難易度、個人の体調と経験に応じて慎重に装備を選ぶことで、安全かつ快適な登山をすることができます。
例えば、その日のルートや自身の体調により、持っていく荷物が増える可能性があります。不安をなくすためにも、必要な装備はしっかりと持つことを最優先しましょう。
ですが最終的には、無駄なものを削減し、必要なものを厳選することが、より楽しい登山体験への鍵となるわけです。
快適で安全な登山のために軽量性にこだわる
登山において装備の軽量化は、快適な登山へのキーポイントとなります。
装備の重量が減るほどエネルギー消費も削減されるため、体への負担が軽減され、怪我の予防や疲労の軽減にもつながります。
荷物の軽量化する場合の方法は下記の3つ。
- 軽い道具を選ぶ
- 余計な荷物を持たいない
- 多機能な道具を使う
具体的には下記の表を見てください。
方法 | 具体例 | 効果 |
---|---|---|
軽量な登山リュックの選ぶ | 通常2kg → 軽量1kg=1kgの軽量化 | 負担軽減、エネルギー削減 |
必要最小限の装備の携行 | 余分な衣類を持たない、食料の削減 | 体力維持、怪我予防 |
多機能な装備の選定 | マルチツール、多機能ウェアなど | 荷物削減、機能性向上 |
軽量化は単に荷物を減らすだけでなく、体力の維持、エネルギー効率の向上、怪我の予防など多岐にわたるメリットがあります。
登山の初心者のみならず上級者もとっても、装備の選定から持ち物の整理まで、軽量化を意識することは永遠のテーマ。
より快適で安全な登山のために、荷物の軽量化は常に意識するといいでしょう。
道具の耐久性と使いやすさもしっかりチェックする
前述のように軽量な装備を選ぶことは長時間の登山を快適にするための鍵となり、とても重要です。
しかし、軽さを追求するあまり、耐久性や使いやすさを犠牲にすると、山中でのトラブルや危険を招くことにも繋がります。
登山では岩場での摩擦や、使い続けることによる素材の疲労など、装備にはさまざまな要因が作用します。
具体的には登山靴の紐が切れたり、ソールが剥がれたりすれということも考えられ、リスクの増大につながります。
対応策としては強度の高い素材でしっかりと作られた、信頼のあるメーカーの道具を選ぶのが一番の近道です。
また、登山中にさまざまな状況に素早く対応するために、操作が簡単で、よく考えられた使いやすい道具を使うといいでしょう。
例えば、使いやすいポケットが配置された登山リュックは、荷物の出し入れが容易で、無駄なロス時間を減らし、登山で重要な行動時間の確保に繋がります。
軽量化は確かに重要ですが、耐久性や使いやすさも同じくらい重要です。
登山の装備を選ぶ際は、これらの要素をバランスよく考慮して、自分のニーズに合った装備を選べば、安全かつ快適な登山体験が実現できます。
初心者が揃えたい登山の基本の持ち物・装備
下記は雪のない時期の初心者向け登山ルートにおける持ち物です。わずか1時間程度のハイキングでも下記の装備は必ず持っていきたいです。
装備名 | 装備の機能 |
---|---|
登山靴 | 足を保護し、滑りにくいソールで安定した歩行をサポート。高山用、トレッキング用など用途に応じた選択が必要。 >>登山靴の選び方とおすすめのページを見る |
ザック(リュック) | 必要な荷物を収納。背中とのフィット感、重量バランスなどを考慮した選び方が重要。 >>日帰り登山リュックの選び方とおすすめのページを見る |
レインウェア | 雨や風から体を守る。透湿性と防水性を兼ね備えたものが望ましい。 >>レインウェアの選び方とおすすめのページを見る |
帽子 | 日差しや寒さから頭を保護。夏は日よけ、冬は保温ができるものを。雨に強い防水の帽子もあります。 |
手袋 | 手の保護のために。冷え対策としても重要。耐水・防風タイプなど、季節や天候に合わせたものを選べる。 |
ヘッドライト | 夜間や低視界時の視認性向上。予備の電池とともに携行。 >>ヘッドライトの選び方とおすすめのページを見る |
水 | 脱水を防ぐための水分補給に。ハイドレーションや、保温ボトルなども活用 |
食料 | エネルギー補給のための食料 |
携帯座布団 | 休憩時はもちろん、動けなくなったときの冷え防止に |
タオル・手ぬぐい | 汗を拭くのに一つは持っておきましょう |
地図・コンパス | 迷わないためのナビゲーション。GPSと併用すると更に安全。 |
お金 | トイレや登山道の協力金などに小銭を、緊急時のバスやタクシー利用のために1000円札を数枚持っておくと良いです。 |
ティッシュ | 色々使います。トイレットペーパーも可。ウェットティッシュもあると便利。 |
ゴミ袋 | ゴミをポケットに入れておくと、不意に落ちてしまうことも。ゴミ袋を用意するとスマートです。 |
季節や天候、ルートの特性などに応じて、上記の基本装備に加え、アイゼンやピッケルなどの特別な装備が必要な場合もあるでしょう、計画的な準備とプロの意見を参考にすることが求められます。
最後に、登山は自己責任の元で行う活動であるため、装備選びだけでなく、技術や知識、体力などもしっかりと準備し、安全に楽しむことが大切です。
登山靴
トレッキングシューズは「防水性」、「ミドルカット」、「滑らない」のが使いやすくておすすめ。もちろん足に合っているのが大前提です。ソールが硬い登山靴は上級者向けなので、適度に柔らかさがあるものがおすすめです。
登山用リュック
日帰り登山リュックなら20リットルクラス、小屋泊リュックも兼ねるなら30リットルクラスが使いやすくておすすめ。春秋に防寒着が増えても対応できるし、慣れてきたら調理器具を持ち運ぶことができるサイズ。腰ベルトがしっかりしているタイプなら、長時間の歩行でも疲れにくいです。また、背面がメッシュになっているリュックは涼しいのでおすすめ。
レインウェア
ゴアテックスなどの防水透湿性素材を使った、上下セパレートタイプのレインウェアがおすすめ。雨だけではなく、風よけにもなり、意外と着る機会は多いです。だから、かっこ良くてお気に入りを選ぶのが個人的には重視するポイント。レインパンツもしっかり登山用を選びましょう
ヘッドライト
日帰りでも必ず登山用ヘッドライトを持ちましょう。ヘッドライトがあれば「暗くなっても大丈夫!」という安心感が生まれるので、明るいうちの行動にも余裕が出てきます。LEDのおかげでどれも明るさが十分、モバイルバッテリーを持ち歩くならUSB充電式が便利です。ペツルやブラックダイヤモンドなどのメーカーが有名ですが、オーライトもいいですよ。
帽子
日除け・防寒・頭部保護に活躍する帽子。暑い時期は熱中症対策として涼しいものを、寒い時期はニットキャップなどで保温に、雨のときはレインハットを選べばフードの代わりにもなる優れたアイテムです。汗対策のために速乾性のものを選ぶといいですよ。
手袋
手を怪我から守ったり、冷えから守ったりするトレッキング専用のグローブ。防風タイプ・防水タイプ・保温タイプなどシチュエーションに分けて様々なタイプがあります。
水(水筒)
登山中の水分と食料の確保は、単に快適な登山のためだけではなく生命維持にも直結します。脱水状態は疲労感や頭痛などの危険な症状を引き起こす可能性があるため、登山中は通常よりも多くの水分が必要です。ソフトタイプの水筒やハイドレーションシステムを利用すると、リュックの内部で水が揺れずに歩くことができます。
食料・行動食
エネルギーを消費する登山では、適切な食料摂取が欠かせません。エネルギー不足は体力の低下を招き歩行が困難になることも。軽くてエネルギーたっぷりの食料を持つようにしましょう。カロリーメイトは手軽に食べられ、ラムネはブドウ糖補給に最適です。個人的には甘い・しょっぱい・酸っぱいの3種類をバランスよく持つようにしています。
携帯座布団
個人的にはこれがないと不安になるのが、コンパクトになる携帯座布団。休憩時を快適に過ごすためもありますが、怪我などして動けなくなったときに地面からの冷えを防ぐという目的も兼ねています。地面に直接座るとどんどん体温を奪われていきますからね。価格も高くないし、軽量なのでぜひおすすめしたいアイテムです。
タオル・手ぬぐい
汗や手を拭いたりするのに使います。個人的には濡れると重くなるタオルよりも、軽い手ぬぐいを持っていくことが多いです。最近はアウトドア専用の速乾性のタオルもあリます。
緊急時に使う持ち物・装備
登山中に予期せぬ事態が発生した場合に、生命を守るための重要な役割を果たすのが緊急時に必要な持ち物です。
できれば、使いたくないですが、必ず持っていくようにしましょう。
装備名 | 装備の機能 |
---|---|
ファーストエイド | 急な怪我・病気の応急処置に |
ツェルト | 非常時の風よけ雨よけに |
ホイッスル | 緊急時に助けを呼ぶために |
エマージェンシーシート | 寒さから体を守るために |
着火具 | 火を起こすために |
モバイルバッテリー | 携帯電話の充電に |
ファーストエイド
安全な登山を繰り返していると、使う機会のない救急用具ですが、いざという時のために必ず持っていきたいもの。
- ポイズンリムーバー
- 絆創膏
- 痛み止め・下痢止め
- 止血帯
- テーピング
- ハサミ・ピンセット
- 健康保険証コピー
などは必ず入れておきたいものです。
色々と経験していくと、自分に必要なものがわかり自分専用の応急セットになっていきます。
健康保険証もコピーでいいので持っておきましょう。身元確認にもなりますし、緊急で病院に搬送された場合も安心です。
ツェルト
ツェルトは、山登りのときに天気が急に悪くなったり、困ったことが起きたときのための軽量な簡易的なテントのようなものです。ひとつあれば急な雨や風から守ってくれるので、安心して山を楽しむためにひとつ携帯しておきましょう
ホイッスル
ホイッスルは、小さな道具ですが山登りの際の緊急時の助けになる道具の一つです。もしもの時に、声だけでは届かない遠くの人たちに自分の位置や緊急事態を知らせることができます。特に視界が悪い場面や、大きな音が聞こえにくい状況では、小さな力で大きな音を出すことができるホイッスル(電池も要らない)は非常に有効です。
エマージェンシーシート
エマージェンシーシートは、登山中の急な天候の悪化や体温の低下などの緊急事態に対応するために重要なアイテムです。メリットは薄くて軽いのに、体の熱を逃がさずに保持してくれる特性があります。
エマージェンシーシートが無いと、これらの緊急事態に遭遇したとき、体温を保つ手段が限られてしまいます。すると、低体温症等のリスクが高まり、最悪の場合、命に関わる状況になる可能性があります。
エマージェンシーシートは、非常にコンパクトに収納でき、軽いため、登山バッグに常備しておいても負担がありません。そのわりに、その効果は非常に大きく、緊急時の安全対策としては必須のアイテムです。
着火具
緊急時用の着火具は、一般的なライターやマッチよりも信頼性が高く、様々な状況下でも機能します。
高所や湿度の高い場所、強風の中でも使用できるものを選ぶことで、緊急時の心強いアイテムとなります。特に、暗くなった場合の不安を軽減し、パニックを避けるためにも、一つ持っておくと良いですね。ライターを持っている場合もバックアップとして携行するといいです。
登山を快適・安全にする持ち物・装備
登山を快適・安全に行うためにあると便利な持ち物・装備をご紹介します。
装備名 | 装備の機能 |
---|---|
トレッキングストック | 非常時の風よけ雨よけに >>トレッキングストックの選び方とおすすめのページを見る |
インソール | あるきの疲れ軽減、怪我防止にかなりおすすめ >>登山用インソールの選び方とおすすめのページを見る |
登山用腕時計 | 高度や温度がわかる登山用の腕時計が便利 |
登山アプリ | YAMAPやヤマレコなどのアプリで現在地の確認 |
ゲイター | 登山靴内に小石や雨の侵入を防ぐ |
サコッシュ/ポーチ | よく使う小物やおやつ入れに。ザックを下ろす回数が減ります。 |
ザックカバー | 急な雨の対策に |
サプリメント | 疲労時の心強い味方 |
サングラス | 高山の強い紫外線から目を保護。特に雪山では必須。 |
トレッキングストック
トレッキングストックは特に長時間や険しい地形でのハイキングで、膝や足首への負担軽減、滑りやすい地形でのバランス保持、疲労の軽減などのメリットがあります。
ベテランハイカーほど愛用率が高いのは、その重要性とサポート力があることの証明。トレッキングストックを使用することで、より登山の安全性と快適性が向上します。
登山用インソール
トレッキングシューズの中に入れる、高機能な登山用インソール。「インソールにこの値段!」と最初は躊躇しますが、登山靴がワンランクアップするほどコスパの良いアイテム。高い登山靴を買うならインソールにお金をかけるほうが個人的にはおすすめです、
登山用腕時計
登山用の腕時計は、時間を知るためだけではなく高度計、気圧計、方位磁針などの機能を持っています。おかげで、天気の変化や標高の変動をリアルタイムで把握することができるため、計画的な行動の助けになります。
例えば、高度を頻繁に確認することで、地形図通りに進んでいるかどうかが瞬時にわかります。これにより、ルートの確認や迷子になるリスクが大幅に減少。また、時間と歩行の進み具合を照らし合わせることで、計画通りに進行しているかを確認し、必要に応じて行動計画を修正することができます。
登山アプリ
近年、テクノロジーの進化とともに、登山アプリが多くの登山者の間で注目を浴びています。登山アプリは、ただの位置情報ツールとしての役割を超え、登山仲間とのコミュニケーションや最適なルートの提案など、多岐にわたる機能を持っています。現代の登山では欠かせないアイテムの一つです。
この登山アプリの最大の魅力は、自分の位置をリアルタイムで確認できること。これにより、迷子になるリスクを大幅に減少させることができます。さらに、仲間との交流や最適なルートの提案など、多くのメリットが詰まっています。もちろん、突然のトラブルや状況変化にも迅速に対応するサポートを受けることができます。
しかし、デメリットもあります。スマホ電源の消失によりアプリが使えなくなるリスクや、自分の力量を超えたルートを選択してしまう可能性などです。そのため、アプリを使用する際には、電池の残量の確認や、自分の力量に合ったルートの選択、そしてアナログですが信頼性の高い地形図やコンパスの併用が欠かせません。
結論として、登山アプリは、登山をより安全で楽しいものに変える強力なツール。メリット/デメリットを認識すれば強力なサポートツールになります。
ゲイター(スパッツ)
登山用のゲイター(スパッツとも言う)はあると便利なアイテム。しかし、実際には「靴を脱いだり履いたりする際に、ゲイターも一緒に着脱する必要があるから面倒」と感じる方も少なくありません。確かに、その手間を考えると敬遠したくなる気持ちもわかります。
しかし、私の経験から言うと、ゲイターは歩行中に靴の中に小石や雨が入るなどの不快感を防いでくれます。長時間のトレッキングの場合はこれはけっこうメリットがあります。いちいち、靴の中に入った小石を取り除かなくてもいいのですから。
もちろん、ゲイターは全てのシチュエーションで必須というわけではありません。しかし、砂利道が続くルートや雨が予想される場合など、特定の状況下での利用価値は非常に高いです。
結論として、ゲイターは登山の快適性を大きく向上させるアイテムと言えるでしょう。少しの手間を惜しむことなく、より良い登山体験のために、ゲーターの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
サコッシュ/ポーチ
すぐに取り出したい小物をなどはサコッシュやポーチを使うと便利です。サコッシュはコンパクトで簡易的な肩がけバッグ。軽量で使い勝手が良いです。ウェストに取り付けるウェストバックも揺れが少なく有効。
ザックカバー
雨の時のリュック内の荷物の防水に。弱い雨ならレインカバーで事足ります。とはいえ、大雨になるとコレ一枚だけだと完全ではないので、リュック内部でもビニル袋を使うほうがいいです。
サプリメント
登山は長時間にわたるスポーツなので、体力的な負担も大きいもの。特にエネルギー切れや汗によるミネラルの消失、長期の山行でのビタミンやミネラルの不足は、登山時には気をつけたいところです。
そんなときに活躍するのがサプリメント。薬ではないため、効果効能の過度な期待は避けるべきですが、飲むことで「もう少し頑張れるかも」という気持ちになれるのが魅力です。気分的に疲れたときに頑張ろうと思えるサポートがあると、山行がより楽しく、安全になるのではないでしょうか。
サングラス
登山やトレッキングを楽しむ際、サングラスは単なるファッションアイテムではありません。特に高地や雪山では、太陽の紫外線が強くなるため、目の保護が非常に重要です。
紫外線の影響は、眩しいと感じるだけでなく、じわじわと目にダメージを与えることがあります。筆者自身、2,000m級の森林限界上でのトレッキングをサングラス無しで繰り返していた経験があります。その結果、下山後に目の炎症を起こしてしまい、その重要性を痛感しました。
サングラスを選ぶ際のポイントとして、レンズが大きめで目の周りをしっかり覆うデザインのものがおすすめです。これにより、紫外線から目をしっかりと守ることができます。
登山を安全に、そして快適に楽しむためには、適切なサングラスの選択は欠かせません。自分の目を大切にし、最適なサングラスを選んでくださいね。
山でご飯やコーヒーを楽しむための持ち物・装備
山でご飯を作ったり、コーヒーを飲んだりするのも、登山の楽しみのひとつ。体力がついて余裕が出てきたら是非試してみてください。
装備名 | 装備の機能 |
---|---|
ストーブ | 山中での調理に使用。軽量でコンパクトなものが多い。 >>シングルガスバーナーの選び方とおすすめ |
ガス缶 | OD缶、CB缶などヘッドストーブに合わせて2種類あり |
コッヘル・クッカー | お湯を沸かしたり調理したりできるコッヘル。耐久性と軽量性が求められる。 |
インスタント食品 | 山中での調理を簡単にするための食品。例:インスタントスープ、カップラーメン、アルファ米など |
コーヒーセット | 豆から挽くなら手動式の軽量ミルが便利。折りたたみ式のドリッパーも。 |
ストーブ(シングルバーナー)
登山用のストーブがあれば、温かい飲み物や食事を摂取することができて、冷えた体を温めるだけでなく、心の安らぎやリラックス効果ももたらします。また、トラブル時にも冷えた体を温められるので、安全面でも非常に重要。熱々の食事や飲み物を提供できるストーブは、まさに登山者の心の支えと言えるでしょう。
ストーブ選びのポイントは、コンパクトさと火力の強さです。荷物を軽量化しつつ、しっかりとした火力でお湯を早く沸かすことができるストーブは、登山の際に持っていて損はないアイテム。
保温ボトルにお湯を入れて持参するのも一つの方法ですが、冬場のような寒い時期にはお湯が冷めてしまうことも。そんな時、熱々のお湯を即座に沸かせるストーブがあれば、非常に心強いです。
ガス缶
ストーブとセットで忘れていはならないのがガス缶です。サイズは使う時間に合わせて、大中小と選ぶことができます。また、気温による内部のガスの気化効率が違うため、冬仕様などのガス缶もあります。季節に合わせて選ぶようにしましょう。
コッヘル・クッカー
登山の醍醐味の一つは、絶景の中での食事やコーヒータイムです。その際に欠かせないのが「コッヘル」。山での調理や飲み物の準備に必須で、その選び方や使い方によって、山行の楽しさがさらに増します。
コッヘルの基本的な役割は、食材や水を入れて火にかけること。軽量で耐久性があり、さまざまな料理や飲み物の調理に適しています。山頂でのインスタントラーメンや休憩時のホットコーヒー、冷えた体を温めるホットスープなど、コッヘルがあればこれらの楽しみが可能になります。
初めてのコッヘル選びには、軽量で価格もお手頃なアルミ製がおすすめ。テフロン加工されているものは調理がしやすく、滑らかな内面が特徴です。一方、チタン製は更に軽量で、お湯を沸かすだけのシンプルな用途には最適。ただし、価格は高めで、調理には少しコツが必要です。
自分のニーズや予算に合わせて選ぶと良いでしょう。質の良いコッヘルを選べば、長期間の使用はもちろん、調理の際の火の通りや保温性も向上します。
食品(インスタント・アルファ米)
水で戻すだけで食べられるインスタント食品やアルファ化米はアウトドアの強い味方です。手軽で軽く、常温保存も効き、スプーンや箸があればそのまま食べることもできるので、わざわざ食器を持っていかなくてもいいところも◎。
コーヒーミル
自分で挽いた豆から淹れたコーヒーを山で味わう。その一杯は、ただの飲み物以上の価値ありです。コーヒーミルを持参することで、山での特別な時間をさらに豊かにすることができます。
山で使うコーヒーミルは、コンパクトで軽量で、さらに効率よく豆を挽けるものがおすすめです。Amazon等で検索するとたくさんのメーカーからえらぶことができます。
また、ドリッパーも折りたたみができるものが選べるので持ち運びにも便利です。
山でのコーヒータイムを、ただの休憩から特別な時間へと変えてくれるコーヒーミルとドリッパー。荷物に余裕があれば、ぜひ持っていきたいですね。
テント泊で登山のための装備
以下は、テント泊で登山をもっと楽しむための装備についての表です。これらの装備は、プロの登山者にとっても重要で、安全かつ快適な登山体験を提供します。
装備名 | 装備の機能 |
---|---|
テント | 風雨から保護し、快適な睡眠を提供します。高所での使用に適した、悪天候に強く軽量なものを選ぶことが重要です。 >>山岳テントの選び方とおすすめのページを見る |
寝袋 (シュラフ) | 保温を提供し、寒い夜でも暖かく過ごせるようにします。軽量なダウン使用タイプと、雨に強い化学繊維タイプが主流です。 >>ダウンシュラフの選び方とおすすめのページを見る |
スリーピングマット | 就寝時に寝袋の下に敷くマット。断熱と地面の硬さ軽減が目的です。エアタイプ、クローズドセルタイプなどの種類があります。 >>登山向けスリーピングマットの選び方とおすすめを見る |
テント泊向け バックパック | 必要な装備をすべて収納し、整理するためのものです。耐久性と快適なフィット感が求められます。容量は45L以上がおすすめ。 >>テント泊用リュックの選び方とおすすめを見る |
テント
テントを使った山中泊登山を覚えるとより遠くへ、長い時間、浸ることができ、登山の醍醐味の一つです。テントはつかれた体を風雨から守り、休むための大切な道具。天候の急変や計画通りに進めなかったときの避難所としても活躍します。
テント選びのポイントは、適切なサイズ、十分な強度、軽さ、そして組立てや使いやすさです。特に初心者は、軽さだけでなく、使いやすさと頑丈さも考慮して選ぶことが大切です。
ダウンシュラフ
ダウンシュラフの最大のメリットは、その軽量さと高い保温力にあります。羽毛の特性を活かしたこのシュラフは、コンパクトに収納できる上、暖かさをしっかりとキープしてくれます。重い荷物を増やすことなく、快適な山行が可能となります。初めての購入でも、長く使える良質なものを選ぶことをおすすめします。また、災害時にも役立つため、一人一つ持っておくと安心です。
スリーピングマット
快適な睡眠を左右する登山用スリーピングマットは、その選び方一つで翌日の体調や活動の質が大きく変わります。山での夜は冷え込むことが多く、地面の冷たさや凹凸から体を守るためのアイテムとして、スリーピングマットは欠かせません。また、疲労回復のための快適な睡眠を得ることは翌日の活動にも大きく影響します。
スリーピングマットの選び方は「暖かさ」と「タイプ」です。暖かさは断熱性の高さ(R値)などが仕様となります。タイプには「エアタイプ」「インフレータブルタイプ」「クローズドセルタイプ」の3つが主流。エアタイプは軽量で、ふわふわとした感触が魅力。一方、クローズドセルタイプは頑丈さを持ちつつ、地面の凹凸からしっかりと体を守ってくれるのが特徴です。個人的には軽量で断熱性の高いエアタイプがおすすめです。
テント泊向けリュック
テント泊登山を成功させるために特に重要なのが「大型のテント泊向けリュック」です。
テント泊登山の際には、食料や装備、衣類など、様々なアイテムを持参する必要があります。そのため、容量が大きく、頑丈で、体にフィットするバックパックが必要となります。
テント泊もスタイルはそれぞれ。ウルトラライト派の方なら45リットル以下のバックパックでも十分でしょう。しかし、標準的には50〜65リットルが適切なサイズだと思います。この容量ならば、複数日の山行でも荷物を厳選すれば十分に対応可能です。
また、体によくフィットするバックパックを選ぶことで、荷物の重さを均等に分散させることができ、長時間の移動でも体への負担を軽減することができます。
登山の3種の神器。代表的な登山アイテムの選び方
ベテランハイカーになるほど、装備に対して自分なりのルールみたいなものが形成されますが、ここでは初心者の参考になるような一般的な選び方を解説します。
登山靴・トレッキングシューズの選び方
登山靴・トレッキングシューズの選び方は、目的やルートの難易度に合わせて適切なタイプを選ぶことが大切。日帰りの軽いハイキングや難易度の高い山登りに応じて、最適な靴を選びましょう。
悪路でも滑りにくいソールと、足首をしっかりと保護するカットの高さを持つ靴がおすすめです。これにより、安全に山を歩くことができます。
また、靴の構造は捻じれにくいものを選ぶことで、不安定な地形でも安定した歩行をサポートします。サイズ選びも重要で、足のサイズや形を考慮し、長時間の歩行を想定して少し余裕を持ったサイズを選ぶと良いでしょう。
最後に、靴の素材や特徴を知識として持ち、シチュエーションに応じて選ぶことで、より快適な山歩きを楽しむことができます。
ザック・バックパックの選び方
登山リュックの選び方は、目的に応じて容量を選ぶことが重要です。トレランや軽ハイキングなら15リットルクラス、日帰りなら20リットルクラス〜30リットルクラス、1泊なら40リットルクラス、テント泊では50リットルクラス以上がおすすめです。
背面長やウエストベルトの長さを調節して、体へのフィット感を高めるモデルもあります。体にフィットするほど疲れにくく、快適で安全な歩行が期待できます。
それぞれのリュック自体が持つ特徴にも目を向けてみましょう。重い荷物にも耐えられる設計、チェストベルトや背面パッドの作り、雨蓋の有無などをチェックしましょう。
耐久性や機能性などもこだわりポイント。高品質な素材、耐水性、耐摩耗性など、厳しい環境下での使用を想定して選ぶことが大切です。
レインウェアの選び方
登山向けのレインウェアは透湿性と耐水性を重視するのがおすすめ。透湿性が高いほど、衣類内部の湿気を外に放出してくれる能力が高いです。また、耐水性の高さも雨の侵入を防ぐために重要です。。
レインコートの選び方もポイントです。長さや素材、収納性を考慮することが大切です。膝下までの長さや、耐久性のある素材が良いでしょう。そして、コンパクトに収納できるものを選ぶと、持ち運びが楽になります。
これらの基準を参考に、最適な持ち物を選んでください。安全で快適な登山を楽しんでください。
登山の持ち物のQ&A
登山の装備を揃える予算は
登山を始めるにも最低限買い揃えなくてはいけないものがあります。
装備の他にも専用の衣類も大事なので、そちらも揃える事になるはず。
- 装備→3万円〜
- 服装→3万円〜
- 合計→6万円〜
くらいが最初に考慮すべき予算だと思います。
代用品で賄えるものは節約してもOKですが、装備においては「リュックと靴と靴下とレインウェア」はしっかりとした登山専用のものを買ったほうがいいです。
必要な持ち物を揃えて安全に登山を楽しもう!
登山は持ち物一つで快適になり、安全度が高まります。
快適で安全度が高まるほど、疲れやリスクが軽減され登山がもっと楽しくなってきます。
一つ一つのアイテムのお値段は高く感じるものの、基本的に丈夫に作られているので、一度購入してしまえば長く使うこともできます。
ステップアップとともに少しづつ必要な道具を揃えていくのも楽しいものです。
登山に必要な道具を揃えて、ぜひ安全で快適な登山を楽しんでくださいね。
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